ビタミンAは、目の健康維持、皮膚・粘膜の機能を支える重要な栄養素です。油に溶けやすく(脂溶性)、抗酸化作用をもつビタミンです。ビタミンAは、人の体内では合成されないため、外から摂取する必要があります。豚レバー・ウナギ・バターなどの動植物に多く含まれます。
さらに、肌(皮膚)の抗酸化作用等の効果を重視する場合、直接的な肌への塗布も非常に効果的だといわれています。
肌(皮膚)への効果は以下の通りです。
●肌の再生促進
●肌のターンオーバー促進
●シミや色素沈着の防止
●肌の老化防止(しわの予防)
●毛穴詰まり・黒ずみの改善
●ニキビ・ニキビ跡の改善
●皮膚のバリア機能強化
ビタミンAには6種類の形態があり、攻めのケアと守りのケアに分かれます。攻めのケアには、刺激のより強いレチノイン酸(トレチノイン)とレチノールを使用します。守りのケアはレチニルエステルといわれ、その中でも刺激の比較的強いものから酢酸レチノール、プロピオン酸レチノール、パルミチン酸レチノールがあります。これらは、目的に合わせて使い分けられます。
また、肌内部のビタミンAは紫外線の光線エネルギーを受け止め細胞が損傷するのを防ぐ働きがありますが、その際に破壊されてなくなるため、毎日肌に補給することが必要です。
抗酸化作用が強く肌の老化防止にとても重要なビタミンAですが、有名な副反応に「レチノイド反応(A反応)」というものがあります。もともと肌に存在するビタミンAが少ない場合に、ビタミンAを塗布すると肌の乾燥・赤み・かゆみがでる症状です。これは、攻めのケアであるレチノイン酸・レチノールを使用すると顕著に出ます。レチノイド反応をなるべく抑えるためには、使用する濃度・頻度を控えるか、守りのケアであるパルミチン酸レチノールを選択すると良いでしょう。